さて前回の話の続きである。
本日も席替えの方法について書いていきたい。
3つ目のやり方,それが,
③班長ドラフト
である。
これはつまり,最初に班長を決めてしまい,その班長がドラフト会議によって自分の班員を順番に指名し、座席を決定するというものである。
子どもに任せて大丈夫なのかという懸念もあるが,班長にしっかりとした生徒が選ばれていれば,学習のことを意識した配置を自分たちで作ることは可能である。
何よりこれが良いのは,
「班長が班員を自分で指名するために責任感が増す」
という点である。
自分たちで決めている以上,班内で何かあった時に自分がなんとかしようという意識が働きやすい。
授業中うるさい時など班長が意識的に声をかけたりする。自分たちで決めたことというのは大人が決めたことよりも子ども達は大切にするものなのである。
また話し合う過程で教員にみえていない人間関係や,自分の教科以外の授業での生徒達のリアルな姿を知ることもできるのである。
しかし,難点をいうならやはりこれも手間の問題があるといえる。生徒の責任感を育成するためにも時間を掛けて班長同士話をさせる必要があるが,部活動やら行事やらで子ども達も忙しいのである。なかなかその時間を確保するのが難しい。
また他の子からすると班長が決めた席に従うわけなので,口が悪い子がいたりすると,「なんで俺がこの席なんだ」と班長達が責められることにもなったりするのである。
④先生が決める
ラストである。やはり王道,先生が決めるスタイル。
先生が決めることによってバランスが取れたものにしやすい。かつ一人でやるので,時間もかからない。
難点をいうなら教師側からの評価が見え隠れしやすい点だろうか。
「先生はあいつを手がかかるから前に置いたんだ」
「あいつとあいつを離しかったんでしょ」
などと余計な詮索を子ども達がしてきたりする。(実際その通りなのである)
やはり学習をする上ではバランスが取りやすいこの決め方は早いし,教員側がある程度人間関係を把握できているなら悪くないと思う。
ただし,自由度が低いので生徒達の不満にもつながりやすい。
ということで,席替えのやり方について4つほど書いてみたわけである。
正直どれも一長一短である。どれがいいというわけでもなく,クラスの実態に合わせて柔軟に使い分ける必要があるだろう。
何より大切なのは「子ども達が納得しているか」ということである。
席替えの決定過程も含めて生徒達の納得できるような方法を選びたいものである。
追伸
ちなみに最近の私は③と④を組み合わせるような形でかつ時間が取れないので,学級委員に原案を考えさせる→私が最終チェックで決定っていう流れでやってますね。まぁある程度メリット大事にしつつ,デメリットは抑えられてんじゃないかと思います。
今日も読んでくださりありがとうございました。