教職者K

教育について考えるブログ。

宿題を出す上で大切にしたい3つのこと。

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昨日の話の続きなんですけど。

 

正直じゃあ私が宿題出してないかっていうとそうではなくて。出してるんですね。

 

というのも,私個人としては宿題はなくてもいいと思ってるんですけど,どうしても組織として動いている以上そうもいかないわけです。

 

 

「あっちのクラスは宿題がない!」

 

「ずるい!」

 

なんてなってくると不公平感にもつながっちゃうんですよね。だから本当はあまりやりたくないなぁと思いながらも,宿題を出しているわけです。

 

その上で「これ大事なんじゃないかな?」って思っていることを書いてみます。

 

①できる子にもできない子にも価値のある課題を出す。

 

 例えば計算問題1つとってみても,できる子にとってはただの反復ですし,わからない子にとっては手助けのない状態で行う計算は手の出しようがないわけです。

 

なのであまり効果がないんじゃないかと思うわけですよ。やる以上どちらにも価値のあるものを提示したい。

 

私以前,

 

「自分の家の1ヶ月の生活費どれくらいかかってるか調べてきて」

 

っていう宿題出したんですけど,みんなすごく一生懸命調べてメモしてきてたんですね。食費やら光熱費やら,家がいくら使ってるのかが興味深かったみたいなんです。

 

勉強できる子も,家の生活費どれくらいかかってるかは知らないし,できない子もそれだったら取り組めるわけですよ。

 

なかなか難しいことではあるんですが,そんなどちらにとっても有益な課題を設定するっていうのが大切なことなんじゃないかって思うんですよね。

 

 

②チャンク化する。

 

人間て細切れにされると理解しやすいみたいなんですね。

 

090◯◯◯◯◯◯◯◯

 

では覚えづらいけど,

 

090−◯◯◯◯−◯◯◯◯

 

ハイフンが入るだけで覚えやすいみたいな。こういうのチャンク化っていうみたいなんですけど。

 

 

なので,取り組ませるときは細かく負担のない範囲で区切って出すというのがいいんじゃないかと思っているわけです。

 

いきなりワークをここまでって感じで広く出すと,どうしても作業的になって出すことが優先になってしまいますから,細かく区切って「これくらいだったら考えてみようかな」って思えるようにしてあげることが大事なんじゃないかと思うわけです。

 

(ただし,チェックする手間は増える)

 

③発表を前提に宿題をだす。

 

ラストです。子ども達って教師からの評価以上に子ども達の中での評価を気にしているところがあると思うんですね。

 

だからクラスメイトの前での発表を前提に宿題出すと,とても張り切るというか,ちょっと緊張感が走って取り組む子が増えるのを感じています。

 

子ども達を1番伸ばすのって教師じゃなくて子どもなんじゃないかと思っているわけです。

 

以前 ,

 

「なんで高緯度地域ほど寒くなるか,みんなに説明してもらうから説明できるようにしてきてね」

 

と宿題を出したら,すごいメモして臨んできた子が何人もいたんですね。

 

その姿みて明らかに私が教えこむより有意義だなって思ったんですよ。発表がうまくいった子は自信にもなりますし。

 

やっぱりはじめにアウトプットありきで提示するとそのために勉強しようっていう必要性が出てくるようです。

 

もちろんできない子もいますから,そういう時には「どこまでわかった?」って聞いて答えさせて「ここからさらに説明してくれる人?」とつないでいけば,完全に出来ない子を孤立させてしまうことにもならないわけです。

 

ということで本日は有効な宿題の出し方について私の思うところを書いてみました。

 

ご参考にしていただければ幸いです。