教職者K

教育について考えるブログ。

もしも学校教師が前田裕二の「人生の勝算」を読んだら。①

 

私は教員ほどビジネス書を読むべきだと思っています。

 

というのも、やっぱり私達は学校しか知らないっていうことを自覚すべきだと思うのですね。

 

学校は潰れないし、お客さんは(生徒)は何もしなくても来てくれます。

 

その点、一般社会ではお客さんが来なければ潰れて仕事を失うわけですから。

 

如何に顧客を引きつけるか、ビジネスの世界の努力には学ぶべきことがとても多いと考えているわけです。

 

 

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

 

 

この前田裕二さんの「人生の勝算」には、

 

「熱狂的なファンコミュニティーを形成する方法」

 

が述べられています。

 

これは学校に言い換えるなら、

 

「生徒が大好きだと思えるようなクラスを作る方法」

 

と応用ができるのではないかと思いました。順を追って説明していきたいと思います。

 

①余白の存在

前田さんはファンの熱狂を生み出すには「余白」が必要だと書いています。

 

たしかにAKBがあれだけ成長したのは「俺が応援してあげないと!」というファンが入り込める余白があったからでしょう。

 

これまでのアイドルといえば「完璧さ」みたいなものが求められたわけですが、その路線とはまったく違い、総選挙を前に悩んだり葛藤したりしている。

 

そんな風に不完全であることが逆にファンの「応援したい」という熱狂を生み出しているのです。

 

これは同じことが教員にも言えるのではないかと思うのです。

 

私は奥さんに怒られたこと、海外での失敗談、学生時代にフラれた話など、面白かったり教訓になりそうだと思う話なら失敗話でも積極的に子ども達にするようにしています。

 

そういう話をすることが「余白」を生むと考えているからです。

 

私が奥さんに怒られた話をすると、生徒達は、

 

「いや、そこはスイーツ買って帰りましょうか」とか「子どもの面倒俺たちでみますよ」なんていうこともあります。

 

そうやって「先生は俺たちが支える」という気持ちになってもらえたらいいのではないかと思うのです。

 

これはあくまで私の経験からですが、生徒達がそういう気持ちを持ち始めたら、間違い無く問題行動は減っていきます。

 

また何か間違えたりミスをしてしまった時も、しっかりと誠心誠意謝れればそれはむしろプラスに働くことの方が多いようです。

 

「先生でも間違えることがある」と分かれば、余白が生まれて親しみやすくなりますし、何より先生が間違えているのですから、生徒も間違いを恐れずに色々なことに挑戦できるようになります。

 

(もちろんあまりにもミスが多ければ信頼は無くなりますが)

 

インターネットも発達し、ある分野においては子どもの方が先生より知識があるなんてことはザラにあります。

 

先生がすべての面で完璧に子ども達を知識を上回ることはもはや不可能な時代ではないでしょうか。

 

なので、これからの時代は特にこんな風に、

 

「いかに余白を作るか。」

 

「どう余白をプロデュースするのか」

 

というのが、実は学級経営や授業づくりにおいてもすごく大切ではないかと思うのです。

 

(長くなりそうなので順次書いていきます。)