教職者K

教育について考えるブログ。

振り返りの極意

授業内で振り返りをさせている教員は多いと思う。

 

かくいうKも授業のまとめとして必ず振り返りを書かせている。

 

授業の最後に1時間を振り返り、自分が何を学んだのか文字で刻む。

 

そのことによって自分のものになったり、新しい発想が生まれると考えているのである。

 

生徒が色々と思考を巡らせた授業だったり、そもそも生徒に力がある場合は単純に感想を書かせるだけでもそれなりの文章が出てくる。問題はそうではない時である。

 

単純に振り返りを書かせるにしてもいくつかパターンが考えられるので、いくつか紹介したい。

 

キーワードの指定

まずはこれ。キーワードの指定である。

 

なぜ新出の単語を覚えられないかというと、それは使い慣れていないからに他ならない。

 

そして人は自分の文脈の中でその言葉を使う事でその単語を覚えるのである。

 

よって授業終わりには、「縄文土器」「貝塚」など単語を指定して振り返らせる。

 

ベーシックなパターンだが、記述系の問題を解くトレーニングにもなる。

級友の名前を使う

そして次にこちら。文章の中に必ずクラスメイトの名前を入れるように指定する。

 

何を学んだのかも大事だが、どう学んだかも大事なのである。

 

ここでクラスメイトの名前を使えるのは、他の子の意見を聞いていた証だし、対話が行われていた証明でもある。

 

また書かれた側も「〇〇さんの意見がとても印象に残った」などと書かれれば悪い気はしない。

 

これは自己存在感を高める生徒指導的な価値もある振り返りの方法である。

自分の変化を書く

また単元を通して振り返りを行う時はこんなパターンもある。

 

授業前にたとえば、九州地方について知っていることを出来るだけ書かせ、単元を通した授業が終わってから同じように書かせる。

 

当然ながら単語は増えるし、産業や人口問題など多角的な方面からの単語が増えている。

 

それを比較させながら、自分が授業を通してどう九州地方への認識が変化したのかを書かせる。

 

成長の実感はなかなか得られないものだが、それを視覚的に理解させることで自分の成長を感じ、次の学習への意欲につなげるやり方である。

テスト問題を作る

そして最後にこちら。

 

今日習った単語を用いてどのようなテスト問題ができるか自分なりに考えさせる。

 

そしてそれを次時の授業の最初に出し合うことで互いの理解を深める。

 

ノートを見返す際の自分の記憶の引っ掛かりになるし、何よりテストの点数に命をかけているうちの生徒みたいな子達には有効な手段だと思っている。

 

思いつくだけ書いてみたが、他にも方法があれば教えて欲しい。

 

誰かの役に立てば幸いである。