さて先日こちらの本を読みまして。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
- 作者: 伊藤羊一
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2018/03/14
- メディア: 単行本
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概要と感想を書いていこうと思います。
概要
作者はYahoo!アカデミア学長の伊藤羊一さん。
あの孫正義さんの前でもプレゼンをし,その腕前を絶賛されたというプレゼンの達人によるプレゼンの極意が至極わかりやすく書いてあるわけです。
「動かしてなんぼ」
まずこの本ではプレゼンの目的を「相手を動かすこと」としているわけです。
さらに相手を行動させることが出来なかったらプレゼンに意味なんてないとまで書いているわけですね。
基本の形
そしてそれを達成するためにはこの形が必要なんだと言っているわけなんです。
(毎度図にこだわりがなさ過ぎてすいません)
まずは「主張」があってそれに対する根拠を述べる。
さらに根拠を説明する際に具体例(事実)があると人間は右脳と左脳が刺激されてものすごく理解しやすくなるとのことです。
これ,教師もめちゃくちゃ使えるなと思いました。
どの場面かというと,生徒指導です。
教師って生徒指導で学年全体に話をしたりするんですけど、案外話がぼやけている先生が多い。
でもこれを意識すればすごく話が分かりやすくなるんじゃないかと思いました。
例えば,学校で窓ガラスの破損があったとして犯人が出てこなかったとしましょう。
プレゼンの主張は
「やってしまった人は素直に申し出てほしい」
です。
それを裏付ける根拠は
「素直に謝れる大人になって欲しいから。大人になった時にすぐに過ちを認めて謝れる人かどうかで人生が大きく変わるから」
としましょう。
その具体例として
「例えば車を運転していて不注意で誰かを轢いてしまったとしよう。そこで逃げるのか,ちゃんと自分から申し出られるのかでは全然罪が違う。
今ここで素直に罪を認められる人間か,それともしらばっくれる人間なのか。それは一生に関わる問題なんだ。
君たちはどんな人生にしたい?」
みたいに言ってあげる。
出てくるかどうかはわからないですけど,少なからず先生側の主張が分かりやすいと思うんですよね,この形式(主張→根拠→具体例or事実)を取ると。それに生徒指導もやっぱり「動かしてなんぼ」ですしね。
また生徒がプレゼンする際の指導にも使えると思いました。
というのも子ども達の発言に「根拠」がないことが多いんです。
私朝の会で「トリビアクイズ」っていうちょっと知的なクイズをやる時間を作っているんですけど,
日直がクイズ言った後に「それ本当?」ってこちらがツッこむと「わかんないです」って言う子がすごく多いんですよ。
今はネットに情報が溢れてますけど,それが本当かどうかの根拠まで生徒はあまり確かめようとしませんからね。
今後何かを発表する際には生徒にもこの形を意識させたらいいのかもしれないなと思いました。
「超一言」
さらに,作者は自分の主張を超一言にまとめると記憶に残りやすいと言っているわけです。
まさしく「1分で話せ」というタイトルがまさしくそうなわけですね。
自分の主張を端的にして言うというのは大事だと私と思います。
MBさんも「大事なことはシンプルにして繰り返し言う。それが成功できた理由」と言っています。
多分人ってそんなに人の話聞いてないんですよね。だから,シンプルな言葉をとにかく繰り返すのが大事なんだと思います。
リトルホンダ
これあの本田圭佑が「自分の中のリトルホンダが…」とインタビューで言っているところから来ているみたいなんですけど。ようは俯瞰して自分を見ろということですね。
筆者はプレゼンの前には必ず観客席に座るそうです。
私も授業中に欠席の子の席に座って黒板を見たりするのですが,光の反射で見えにくかったり,全体のバランスが悪かったりと色々とわかるものなのですね。
そういう客観性は授業においても変わらないと思います。
ということで,こちらの本にはそんな感じのことが書かれていたわけです。
毎日がプレゼンのような教師にも使える良書ではないかと思います。
評価は、
★★★★☆
って感じですかね。(←やったことないだろ)
皆様のお役に立てたら幸いです。
本日も読んでくださりありがとうございました!