教職者K

教育について考えるブログ。

「けテぶれ」をやってみる。

 

「けテぶれ」宿題革命!

「けテぶれ」宿題革命!

 

 

先日こちらを読みまして。

 

Twitterで話題の葛原祥太先生の書かれている本ですね。PDCAサイクルを基にした宿題の方法のようです。

 

こちらの本の概要と感想を今回は書いてみようと思います。

けテぶれとは?

葛原先生が独自に考え出した独自の学習法のようです。

 

け…計画。その日の目当てをノートに書く。

(例’漢字テストに向けて漢字をマスターする)

 

テ…テスト。自分でワークや問題に取り組み,丸つけをする。

 

ぶ…分析。何が出来ていないか,自分の苦手はなんなのかを書く。できている時は褒める言葉でも良いそうです。

(まだ「〇〇」が書けない。「〇〇」の棒が足りなかった等)

 

れ…練習。分析をもとに練習する。自分なりの自由なやり方でOK。

 

というサイクルのようです。

 

感想

とても良いと思いました。

 

というのもこれ,考えないと絶対に出来ない宿題だからです。結構多くの子が作業的に宿題やっているんですね。

 

勉強が出来る子は自然とやっていることだと思うのですが,いかんせん子ども達は効率の良い学習の方法というのが分かっていません。

 

保護者からも

 

「うちの子は勉強のやり方が分かっていなくて…」

 

なんていう相談を受けたりすることが多いのですが,その一つの答えであるように思います。

 

例えば部活とかだったら作戦を考えて試合をして負けてしまったら,どこが弱いか分析してそのポイントを練習してまた試合に臨むみたいなことを普通にやっていると思うんですけど。

 

こと勉強に関しては「ただ練習して試合にでる」みたいなことやっている子がとても多いんですよね。

 

(ひたすらant ってノートいっぱいに書いてたり。)

 

つまり

 

目的が「宿題をやること」になってしまっていて,『点数を取ること」になっていない

 

んですよね。

 

そういう意味でもこのけテぶれは学習の効率をあげる非常に良い手段だと思いました。

クラスでやってみた。

ということで早速クラスで子ども達に説明してやってみたんですけど。

 

まぁ良いノートになりますね。すぐ理解してやれていました。

 

テスト終わりすぐに紹介したこともあってみんな悔しさから一生懸命取り組んでいました。

 

ノート見ていて思ったんですが,

 

子ども達がちゃんと考えて解いたことがわかります。

 

これまで作業的にただ漢字練習していた子もちゃんと自分が出来ないことにフォーカスして練習しているわけです。

 

さらにそれに関連するのですが

 

コメントが書きやすい。

 

生徒の思考が分かりやすく,どこにつまづいているかが一目瞭然だからです。間違えに応じたアドバイスが出来るわけです。

 

それまではただひたすら「ant」とか見せられても

 

書くことないですからね。

 

「頑張ってるね!」

 

とか

 

「インフルエンザ気をつけて!」

 

とか

 

「これだけ書いたらもうantは間違えようがないな!」

 

とか

 

「アント書きすぎ!」

 

とか,もうどうしようもないことばっかり書いてたんですけど,生徒の思考のあとが見えるのでより適切なアドバイスが教員側もしやすいと思いました。

自学交流会

さらに本の中では生徒のモチベーションを保つ手段としてノートの「学級通信での紹介」と「宿題交流会」があげられているんですね。

 

私も参考にして「自主学習ノート交換会」をやってみました。

 

授業で必ず行なっている4人1組になってお互いのノートを回しあってコメントを書いていきます。

 

狙いは2つ。

 

一つは学習意欲の低い子をやる気にすること。

 

子ども達って教員の評価よりも生徒同士にどうみられているかを気にしますからね。少しでも「やらなきゃ」っていう気になってもらうためにもやってみました。

 

そして

 

もう一つはお互いの学習方法を参考にすること。

 

生徒によっては自分でゴロを作ったりイラストを書いたりしているのですが,そういう学習方法があるんだということも他の子に知ってもらいたい。選択肢を増やす意味でもやってみたわけです。

 

今後「毎週火曜日は自学交流会の日」として朝の会の中に計画的に組み込んで行こうと思っています。

課題

ここが課題だなぁと思うことも書いておきます。

 

これやる気ある子は多分この方法でどんどん伸びていくと思いますし,宿題のやり方の一つとしてとても良いのではないかと思います。

 

ただ私のクラスについては

 

結局やらない子はやってこない

 

んですよね。

 

そもそも勉強がやりたくないですし,さらに考えなきゃいけないとなるともう体がアレルギー反応起こしているというか。

 

話をしてもなかなか行動に移せないんですけど,こういう層をいかにやる気にさせていくかがやっぱり今後の課題だなぁと思いました。

 

(本にはそのような生徒へのアプローチ方法も書いてあります)

 

ということで,より効率的な学習方法を学ぶ上でも非常に有効な手段ではないかと感じております。

 

しばらく続けてみますね。

 

興味のある方いましたら是非どうぞ。

 

本日も読んでいただきありがとうございました!