教職者K

教育について考えるブログ。

もしかして無駄にしてない?朝の会と帰りの会の話。

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学校始まって一週間経つんですけど,なかなか難しいですね。

 

何せ話し合いや身体接触がおおっぴらに出来ないので,子ども達の距離がなんとなくあるわけです。6月にしてまだクラスの全員のこと把握してないなんてざらにあるわけですよ。

 

ちょっと今回はそんな子ども達の仲を深めたりする上でも効果的な「朝の会」や「帰りの会」について私の思うところを書いてみたいと思います。

朝の会と帰りの会はオセロである。

まず最初に書きたいのは朝の会と帰りの会は結構大事ってことなんですよね。連絡事項伝えて終わりではないわけですよ。

 

というのもめちゃくちゃひどい家庭環境の子って居るんですよ。

 

それこそ,シャワー浴びれなくて香水してごまかして学校に来る子だったり,親が麻薬やってたりする子だったり。

 

まぁそれはかなりのレアケースではあるんですけど,ちょっと考えられないような家庭が実際にあるんですよね。もちろん家庭の中は心が休まる場所じゃない。

 

そういう子達が最初に学校に来て受けるのが朝の会ですから,やっぱりここでどういう気持ちになるかはすごく大事なわけです。

 

まずは「学校って楽しそうだな」「来てよかったな」と思ってもらいたいじゃないですか。

 

じゃあ学校生活がずっと楽しいかっていうと,そうでもなくて。友達との付き合いからトラブルだって起こるし,一日勉強してますから苦手な子からしたら苦痛でしょう。

 

でも「ピークエンドの法則」ってのがありまして。

 

人間て物事のピークとエンド(終わり)の印象で物事全体の印象を決定しているわけです。

 

それは学校生活でいうとそれは帰りの会なわけですよ。

 

つまり,朝の会と帰りの会を有意義に過ごすことが出来れば,オセロのように一日全体が楽しかったと感じさせてあげることが出来るわけですね。

 

中学校だと教科担任制でずっと一緒にいるわけでもないですから,そこでどういう風に子ども達を見てあげるのかが大事なわけです。

 

願いを語る。

朝の会でよく見ることの一つが「こちらが期待していることを語る」っていうやつです。

 

よく「今日の目標」なんて書いて提示したりする先生いたりしますが,あれ案外効果的なんじゃないかなって思うんですよ。

 

というのも,ライミング効果ってものがありまして。

 

これは,

 

「先行する刺激の処理が後の刺激の処理を促進または抑制する効果のこと」

 

です。

 

難しいので簡単に言うと,10回クイズですね。あの「ピザって10回言ってみて」「じゃあここは?」ってやつ。

 

あれも「ピザって10回言う」っていう先行刺激が,あとの処理を変えてしまうわけじゃないですか。肘刺されてるのに「ひざ!」って言っちゃいますよね。

 

他にも「れ〇〇〇こ」に当てはまるものなんだ?って言われても分からないけど,

 

事前に「電子レンジ」「ラップ」「マヨネーズ」って出されたら,

 

「あ、冷蔵庫!」ってなりますよね。

 

人間はそんな風に事前に言ったものとか意識したものによって後の認識が変えられるんですよね。

 

だから「今日は授業の準備を意識しようね」「休み時間と授業時間のメリハリを大切にしよう」そうやってしっかりと今日のターゲットを伝えておくことがプライミング効果として,一日子ども達の中に残るんじゃないかなって思うんですよ。

 

「今日はまだ話したことが無い人と話してみよう」

 

って言われたらどっかでそういうタイミングを探るんじゃないかなって思うんですよね。

 

なので,朝の会の取り組みの一つとして「こちらが今日何を期待しているのか」を語るのは大事なんじゃないかと思うわけです。

 

(続きます)