教職者K

教育について考えるブログ。

バンクシーの魅力。

好きなんですよ、バンクシーが。

 

東京のネズミのマークだったりシュレッダー事件だったりと最近も何かと話題のバンクシー

 

今回はその魅力をこの本を参考にしながら書いてみたいと思います。

バンクシー アート・テロリスト (光文社新書)

バンクシー アート・テロリスト (光文社新書)

  • 作者:毛利 嘉孝
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2019/12/17
  • メディア: 新書
 

何者なのか?

そもそも何者なのか?というところなのですが、決定的なことは分かっていません。

 

これは彼のアートが公共物に描くという犯罪行為であるためです。

 

そのため、東京に描かれたネズミのマークも本人に確認するのが一番早いわけなのですが、それが出来ないのは認めることが犯罪を認めることと同義だからです。

 

ちなみに可能性があると言われているのは、「ロビン・ガニンガム」という人物。

 

他にもイギリスのマッシブアタックというバンドのロバート・デルナジャ(通称3D)という人物がバンクシーではないかと言われているそうですが、真偽のほどは分かっていません。

 

また中心人物はいるのでしょうが、完全に一人で制作しているわけではなく、チームとして動いているのは間違いないようです。

 

これだけ有名なのにミステリアスなのも人気の理由。正体が気になるところですね。

ブラックユーモア

バンクシーの魅力といえば何といってもそのブラックユーモアです。

 

権威のあるものを否定し、徹底的にコケにする風刺の効いた作品がこれまでも世界中の多くのファンを魅了してきました。

 

例えばパリスヒルトンといえば,金にものを言わすキャラクターとして有名なわけですが,彼女がCDデビューする際には,

 

こっそり

 

バンクシー

 

を作って勝手にお店に並べてしまいます。

 

曲のジャケットのパリスの顔が犬になっていたり,曲のタイトルも「どうして私は有名なの?」とするなど,めちゃくちゃコケにした内容。

 

(ちなみにこの時偶然手に取ったお客さんは超ラッキー。500枚作られたそのCDは今では数百万円で取引されているわけです。)

 

他にも本物のバンクシーの絵を路上で7000円で普通に売って、その様子を撮影してみたり。

 

(怪しすぎて数百万の価値のある絵が全然売れない。ある意味でものの価値がわからないのに、情報にばかり踊らされている現代社会を批判しているわけです。)

 

他にも博物館にこっそり自分の作品を置いてみたり。

 

とにかくその根底に風刺的なユーモアがある辺りがかっこいいのです。

ディズマランド

その際たるものが夢の国であるディズニーランドをパロったディズマランドです。テーマパークまで作ってしまったわけですね。

 

入り口からアリエルが歪んでいたり、事故った白雪姫がパパラッチに追われていたりともうやりたい放題。さらにキャスト達は笑顔を見せず,お釣りを投げつけてきたりと,一切やる気がありません。

 

(ある意味ですごいトレーニングされている)

 

そういう世間を驚かせることを思いついてやり続けるあたりがすごいなと思わされるわけです。

政治的なメッセージ

そしてバンクシーの作品は政治的なメッセージが込められていることでも知られます。

 

有名なのは手榴弾の代わりに花束を投げつけている男。

 

紛争地帯において幸せの象徴である花を投げつける姿は平和への祈りでしょうか。

 

イラク戦争の時はヒッピー達の間で、「アーミー服」✖️「花」みたいなファッションが流行ったみたいですから、そういうのを表現しているのかもしれません。

 

さらにパレスチナの分断の壁の前には「世界一眺めの悪いホテル」としてホテルを開業させてしまいます。

 

ホテルの目の前が紛争を象徴する壁。皮肉もいいところなわけなのですが,多くの旅行客がこのホテルを訪れるようになったため,パレスチナの現状を世界が知るきっかけにもなっているわけです。

どこか知的。

このようにバンクシーの作品というのはどこか知的だなと思うわけです。

 

彼の作品は「ステンシル」という型紙を準備してその上からスプレーをするという手法をとっています。

 

その場でスプレー缶で描くスタイルではなく,公共物に描くという性質上最短で出来るやり方を選んでいるあたりも知的だと思うのです。

 

また,彼の故郷であるブリストルでは小学校の生徒達が学校の名前に「バンクシー」という名前を選び,そのことを手紙に書いて送ったそうです。

 

すると,次の日には,

 

校舎の壁にバンクシーの絵が描かれていた

 

というのです。

 

しかも,「お手紙ありがとう。名前つけてくれてありがとう。壁画をどうぞ。」という手紙付きで。

 

(めちゃくちゃかっこいいでしょ、これ。いやかっこいいわ、うん。)

 

私はそんな知的で義賊的なところが猛烈にカッコいいと思ってしまうんですよね。

 

ということで私もですが、アートがわからない人にも非常にその良さが分かり易い人ではないかと思っております。

 

いつかイギリスやパレスチナまで彼の作品を見に行きたいものです。

 

ということで今回はバンクシーの魅力について書いてみました。

 

皆様の参考になれば幸いです。

 

本日も読んでくださりありがとうございました!