多くの子ども達がゲームが大好きじゃないですか。
ある子はゲーム始めると6時間ぐらいもう止まらないっていうんですよね。すごい集中力だなと。
そしてそんなゲームのメカニズムを教育にも活かせないかなと考えてこの本を読んでいたわけです。
- 作者: ジェイン・マクゴニガル,妹尾 堅一郎,武山政直,藤本 徹,藤井 清美
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/10/07
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 100回
- この商品を含むブログ (38件) を見る
ゲームがなぜ人々を惹きつけるのか,またアメリカではゲームを学校教育の現場にも取り入れられているようなので,その実態を書いています。
この中で今回は気になったことを紹介したいと思います。
ゲームの80%は失敗
まずこれなんですけど。ゲームの80%が失敗するようにデザインされているわけです。
思い出してみると,スーパーマリオにしてもどんどん敵が出てきて,落っこちるところがあって。それでもプレイヤーはゲームをやめられません。
同じように勉強もなかなか子ども達はうまくいかなかったり,解けなくなったりするわけなんですけど,そこで挫折してしまってうまく続けることが出来ない。ゲームと勉強のこの違いとはなんなのでしょうか。
失敗することが楽しい
なぜゲームは失敗するにも関わらず子ども達は続けるのか。その一つの要因は子ども達が「ゲームの失敗は楽しいと感じているから」なんだそうです。
「スーパーモンキー」というゲームではプレイヤーが失敗すると大袈裟にキャラクターがリアクションをとり,その度に子ども達に笑いが生まれていたといいます。
つまり,ある意味で失敗すらも楽しいから子ども達はやめられないわけです。
正しい失敗のフィードバックは報酬
つまり本の中では「正しい失敗のフィードバックは報酬である」と書いているんですね。
子ども達が失敗した時にどういうフィードバックがあるか。それ次第で子ども達はポジティブに頑張れるし,むしろ失敗を喜ぶことも出来るわけです。
失敗とか出来ないことそのものは前向きに取り組めない要因ではないわけです。
教育への転用
つまり,このことから言えるのは,教育する立場として「子ども達が失敗した時にどういうフィードバックをするのか」が非常に大事だということです。
ちなみに最近私は生徒達がスパイクを打ってミスをした時に,むしろ褒めるようにしています。(昔は叱り飛ばしていました。←すいません)
というのも初心者がスパイクを打ちにいくというのは挑戦している証拠だからです。
パスでただ返しにいくのではなく,あえて打ちに行ったというのは生徒達が自分の出来ないことに挑戦している証拠。
なので例えミスが出ても,
「よく勝負した!」
「おしい!」
「ナイストライ!」
と声を掛けています。その時は打てなくても,そうやってポジティブな声がけで生徒がミスすることも面白いと思って打つ練習をしていったらいつか出来るようになると思うのです。
そして授業においてもそうで,間違いに対してしっかりとフィードバックをしてあげる。
時折取り上げて,
「これ、めちゃくちゃいい間違い!」
「みんなが勉強になるいい間違いだなぁ〜」
なんて言ってあげる。
そうすることでポジティブに取り組むことが出来るのではないかと思っているのです。
ということで,「子ども達が失敗した時にどんな声を掛けてあげるのか」というのが子ども達の力を伸ばす上でもとても大事だと感じているのでまとめておきます。
皆様の参考になれば幸いです。
本日も読んでくださりありがとうございました!