教職者K

教育について考えるブログ。

戦後の日本史はチキンラーメンを題材にした授業がおススメ。

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歴史の後半のところをやっていてですね。

 

高度経済成長からの日本の発展を扱うんですけど、どうしてもそれまでの第二次世界大戦のところとかと比べると生徒の興味関心を引き出しづらいところあるんですよ。

 

なので,今回はチキンラーメンを中心にした授業をやってみました。

 

ずばり、

 

「なぜチキンラーメンは戦後大ヒットしたのか?」

 

です。

 

大概そういうと、

 

「美味いから」

「安いから」

 

 

と生徒達は結論づけてしまうわけなんですけど,そうなってきたらこちらから揺さぶります。

 

「当時大卒の初任給が13467円の時に,チキンラーメン35円なんだよ…」

 

「単純に10倍しても一食350円。」

 

「今の大卒だったらもう少しもらえるだろうから,袋麺一食500円くらいの感覚かなぁ…。」

 

「買う?」

 

 

ぐらいに聞いていけば,「いや高いだろ」「買わない」なんて言葉が出てきます。

 

そうなったら,

 

「んじゃあなんで売れるのよ?」

 

「歴史的な背景を参考にして考えてみようか」

 

と問いかけることで社会の授業に寄せて考えていくことができます。

 

そうやって調べてみると色んなことがわかるわけですね。

 

まず、

 

当時は三種の神器が流行り始めて,家事労働時間がぐっと減り始めた時代。

 

家事にゆとりが出来て,働き始めたお母さん達にとって,少しでもすぐ作れる料理がありがたかった。

 

とか。

 

まだ冷蔵庫がない家庭もあるから,保存しやすくて喜ばれた

 

とか。

 

同じ年にダイエーが誕生しているから,スーパーで大量に売り始めてる

 

とか。

 

テレビ放送が始まったから,コマーシャルを出した。

 

今と違ってみんなが同じものを見る時代だから,みんなが話題にして食べたがった

 

とか

 

今はインスタントラーメンは当たり前だけど,昔はライバルがいなかった

 

なんて意見が出てきます。

 

まぁようはチキンラーメン

 

時代の流れをがっちり掴んでヒットした商品だった

 

わけなんですよね。

 

なので背景を調べてるうちにどんどん歴史的なことが学べるという。

 

「食」は生徒達が興味を持ちやすいところなのでこんなのもいいのではないかと思います。

 

ということで久しぶりに食べたくなったので買ってきました。

 

 

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(しかし写真が美味そうにならない)

 

まあ久し振りに食べて思いましたけど、はっきりいって最近のインスタントの方が数倍美味いですよ。

 

ただ「市場のニーズを商品に反映させる」っていう現在のスタンダードを当時やっているあたりが本当にすごいなぁと。教えながら私も勉強させていただいております。

 

まっそんなこと考えたりしながら毎日やっている次第です。

 

現場からは以上でーす!