年齢的には本来まだ受けなくてもいいのだが,
体のことを考えて今年初めて胃がん検診を受けてみたのである。
「バリウムは辛いよ〜」
「あれはしんどい」
など色んな不安になるようなことを聞きながらもあえて受けてみたのは,
格闘家の山本キッドさんが若くして胃がんで亡くなったこと
さらにはホリエモンさんの本にてピロリ菌の怖さを知ったからである。
途上国で散々水道水を飲んできた身としては
「もしかして俺ピロリ菌やばいんじゃないか?」
と急に不安になり,今年の健康診断に胃がん検査を初めてプラスしてもらったわけであるーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
そして当日。
暑い中朝から水が飲めないのが辛い。
喉が乾いてすぐにでも水が飲みたい私の隣で娘がスパウトにて麦茶をゴクゴク飲む。
もちろん悪気などかけらもないのだが,その悪気のなさが今は辛い。私はゴクリと減量中のボクサーのように生唾を飲むのである。
さらにそんな私に妻が追い討ちのような一言である。
「(娘と)散歩いける?」
いやいやいや。
「行けるか。」
こちらといえば朝から断食&水も飲めないわけである。さらには娘を抱えて暑い中散歩ともなれば相当な体力を失うことになるだろう。初めてのバリウムに向けて少しでも体力は残しておきたい。
散歩を断固拒否して会場に向かう。不安がる私に諸先輩がたがアドバイスをくれた。
「バリウムきついんだわ〜」
「なかなか出てこないんだよね〜」
「ゲップできないのが辛くてさ〜」
とみなそのバリウムの辛さを口々に言っていた。ポジティブな意見はほとんどなかったので,どんどん不安になる私。(聞かなきゃよかった)
そして説明を受けていよいよバリウムを飲む。
「バリウム飲んで固まってしまうので下剤がはいるんですけど,どれくらいがいいですか?」
とホイップクリームの量を聞くような明るいテンションで女性に聞かれたので
「普通で」
と答える。
「ゲップするとお代わり出しちゃいますからね」
とさらに明るく言われる。緊張しているのでその明るさが今は腹立たしい。
バーテンダーのようにボトルを振ると私の目の前にバリウムが降臨したのである。
「これがバリウムか(人生初)…」
炭酸ぽい薬を飲み,いざバリウムの匂いを嗅ぐ。最近のはよくできているらしく,匂いは全然気にならなかった。むしろ柑橘っぽい?いい匂い。
そして一口飲んでみる。
粉っぽい。うまくない。たしかに嫌かも。
それでも紙コップ半分なら余裕である。こちとら途上国の水をがぶ飲みしていた身である。気にせず一気に流し込んだ。
そして検査室に入ると検査してもらう前にもう一杯のみ,
あとは棒につかまってひたすらぐるぐる機械に乗せられて回転する。椅子に乗ってぐるぐるさせられるクイズ番組のイメージ。
さらには自分でも右に回ったり左に回ったり。
お腹の中をバリウムが移動していくような感覚がある。
そして検査は無事終了。
そのすぐ2時間後にはバリウムが出たので,下剤もちゃんと機能してくれたようである。
なので結論としては、初めての胃がん検査だったがバリウムもそんなに辛くもなく,
案外いける
ということがわかったのである。
そんな私に先日結果が届いた。
「まぁまだ若いし,大丈夫だろう」
と思ってみた結果がこちらである。
診断 胃炎
人生初のバリウムで胃炎が発覚したのである。
(ストレスだろうか。思い当たる節がありすぎて辛い。)
なので今後はピロリ菌の検査も受けてみる予定。
ということで,初めてだったが、いい経験になった。
これから受けてみようかなと思っている人の参考になれば幸いである。