教職者K

教育について考えるブログ。

すごい授業を見てきた。

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(画像はイメージです。)

 

 

ちょっとこの前見てきた研究授業が素晴らしかったので感想を書いておきます。

 

小学校に研究授業を見に行ってきたんですよ。そういう研究授業のお誘いは学校には結構来るんですけど,なかなか時間も取れずスルーすることがほとんどなんですけど,今回は珍しく行ってきたわけです。

 

なぜか。

 

それは,その授業者の先生の噂がとんでもないからです。

 

その先生に小学校の時に担任をもってもらった生徒の保護者の方と仲が良いのですが,

 

「あの先生はすごい。みんなが信者になる」

 

「すごい授業するから参観日がいつも楽しみで。必ず仕事休んで行ってよかったと思わせてくれる」

 

「卒業式の日には生徒だけじゃなくて保護者も全員泣かされる」

 

っていう評判の持ち主なんですよ。これすごくないですか?

 

子ども達もそうみたいで,

 

「終業式の日にクラス全員が泣いた」

 

って噂まで聴こえてきたくらいですよ。

 

ありますか?卒業式じゃなくて学年変わるタイミングでクラスメイト全員が泣くなんてこと?

 

絶対冷めてるやつとかいる中で1人残らずこのクラスが良かったと思えてるってちょっとどんなクラスなんだろう?って気になって仕方なかったので見に行ってみたんですよ。

 

そしたら驚きましたね。

 

まず子ども達が立ち止まって挨拶してくるんですもん。1人残らず。部活でもここまで徹底できませんよ。最初からパンチくらいましたよね。

 

さらにですね、授業始まって驚いたんですけど。

 

全員が繋がってるんですよ。

 

なんていうんですかね,普通授業やってる時って同じ班の仲のいい子同士とか,隣の子だけ,とかそんな少ない線のつながりばっかりなんですけど。

 

このクラスは子ども同士のつながりの線の多さが半端じゃないんです。全員が全員に当たり前に声をかけてる。

 

ちょっと大人しくて発言力なさそうな子も自分から周りに「わからないから,教えて欲しい」っていうんですよ。それ聞いて周りは自然にサポートし始めます。

 

じゃあその時先生は何やってるかっていうと,もう見てるだけ。見てても勝手に動いてくって自信があるんでしょうね。

 

めちゃくちゃ衝撃的でした。私の授業とはかかってる糸の数が桁違い。糸がとっても多くて,縦糸と横糸がたくさん張り巡らされて暖かい空気を作り出してるわけです。

 

この先生すごい…と鳥肌が立ちました。

 

同時に,

 

中島みゆきすごい…

 

とも思いましたよね。(「糸」名曲です。)

 

1人の子が説明してわかりづらいと先生が「ん?わかんないんだけど?」ととぼけてみせる。

 

そうすると他の子が「だからさぁ,〇〇くんが言いたいのはさ…」と「いや、こっちなんじゃない?」とどんどんどんどん会話が繋がっていく。

 

クラスが議題を芯にして1つになっていくのが目に見えるんですよ。

 

んで煮詰まってくると,「〇〇くんが説明してたのってこういうこと?」って先生が図が登場させる。ちゃんと子どもがどういう思考になるかを全部読んで準備してるわけですよ…。

 

 

ちょっとこれだけではどうしても伝えきれないんですけどね,私が何を一番思ったかというとですね,

 

 

めちゃくちゃ悔しかったってことなんですよ。

 

こんなに力量に差があんのかよってちょっと愕然としました。

 

あの先生の授業が毛布なら,私の授業は麻布です。ガサガサ。寒い。糸少ない。夏限定。そんな感じなんです。

 

何より悔しいのが,

 

「自分の子をこの先生に見てもらいたい」

 

とまで思ったことなんですよ。同じプロとしてそこまで思わされたのがもう悔しくて悔しくて。

 

全く出来てない自分に気づかされて正直かなり落ち込みましたよね。

 

来月の頭にはかなり有名な大学の教授が来られて私が研究授業やるんですが,

 

(誰もやりたがらないので手を挙げた)

 

最初は「やってやろ」って強気になってましたけどね,あの授業見せられた今は,

 

「あんなの(授業)できる気しねぇよ…」

 

って思いながら,泣きそうになりながら指導案書いてますよね。

 

あの先生は教員をも泣かすわけですよ。

 

すげぇ人だなぁ。

 

 

追伸

今40過ぎくらいの先生なんですけどね。ちょっと凄すぎて腹たってきますよね。あと10年以内に,いや5年以内に追いつけるように頑張ります。今日も読んでくださりありがとうございました。