教職者K

教育について考えるブログ。

授業前の黙想に意味はあるのか。

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うちの学校授業前に「黙想」という習慣があるのである。

 

授業の前に「黙想」と声がかかるとみんな手を止めて一斉に黙想し,チャイムが鳴ると同時に目を開けて授業をスタートする。

 

これは全国的にみても落ち着かない学校や,生徒指導が大変な学校で取り入れられているところが多いらしい。

 

ただ,私自身は学校の方針として上から降りてきたものを実行していただけなので,「どんな効果があるのか」「やる意味は本当にあるのか」という点についてはこれまで疑問を抱いてきたのである。

 

 

そんな疑問に対する答えに本の中で出会ったのでご紹介したい。

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

 

 

最近この本を読んでいたのだが,この本には目標を達成できる人とできない人の違いが書いてあり,目標を達成するためにはどんなことを心がけて行くべきかが書いてあるのである。(名著です。おすすめ)

 

この本によると,

 

目標達成力とは,

 

やる力,やらない力,のぞむ力

 

からなる。

 

 

勉強に例えるなら,

 

やる力…毎日10個単語を覚える。1日2時間勉強する。

 

やらない力…ゲームをしない。携帯をいじらない。

 

のぞむ力…あの大学に入りたい。将来はこの仕事に就きたい。

 

みたいなことである。

 

つまり,このやる力・やらない力・のぞむ力をもっている人こそが自分の目標を達成できる人なのである。

 

 

じゃあどうしたらそんな力をもてるのかということなのだが,それは脳の機能と大いに関連しているらしい。

 

この本によると,目標達成が成し遂げられない人というのは,本人の努力不足ではなく,脳の機能が発達していないというのである。

 

では,どうしたら目標達成に関する脳の機能を発達させることができるのか。驚くべきことに脳も筋力と同じように鍛えることができるというのだ。

 

 

その有効な手段こそが,

 

 

瞑想

 

 

なのである。

 

 

定期的に瞑想を行なうと,前頭前皮質や自己認識のために役立つ領域の灰白質が増加するというではないか。

 

つまり,瞑想というのは自己コントロールや衝動の抑制などといった「やらない力」を育てるためにも効果的だと心理学的にはっきりと証明されているのである。

 

つまり,私はなんとなく子ども達にこれまで黙想の指導をしていたわけだが,徹底できればちゃんと効果はあるのである。

 

瞑想を徹底することで脳が鍛えられ,落ち着かない子が落ち着いて授業を受けられる可能性は十分にあるのである。

 

 

1日5分の瞑想で良いそうだから,授業前の1分を瞑想に当てるのもいいのかもしれない。(6時間あれば計6分になる)

 

脳への影響がいいということで,最近は私も朝に瞑想の時間を取り込むようにしている。

 

(その成果はまた書こうかと思います)

 

ということで最近は部活のトレーニングの一環としても取り込もうかと思っている。

 

興味のある方おためしあれ。

 

 

追伸

子ども達もただ黙想やれっていうだけじゃやらないですからね。こういう意図があるんだよ,って説明したら,結構ちゃんと取り組んでいます!