③ソクラテス式問答法
教員て専門じゃないこと教えなきゃいけない場面ていくらでもあるんですよ。
特に体育祭なんて言ったら,走り方だの,バトンパスだの,長縄だのを教えなきゃいけないわけです。
そのどれもに教員が詳しいっていうのはなかなか難しいと思うんですよね。
そういう困った時に私が意識しているのが「ソクラテス式問答法」です。
これは質問して,相手の回答にさらに質問をしてどんどん深く考えさせるっていうやり方です。
こんな感じ。
私「縄跳びでどうしたらもっと回数伸ばせそう?」
子「女子がもう少しスムーズに飛べたら…」
私「じゃあどうしたらスムーズに飛べるかな?うまく飛べない原因はどこにありそう?」
子「多分タイミングが取れてないんだと思う」
私「じゃあどうしたらタイムングって取れるのかな?」
子「手をつないで入るとか」
私「誰と誰が手を繋ぐの?」
子「タイミングとるのが得意な子と苦手な子。仲のいい子同士だと怖さもなくなっていいかも」
私「じゃあそれやってみようか」
そんな感じで,子どもらの答えに質問を乗せて返していって,仮説を立てさせてそれを試します。
究極な話,私は縄跳びなんて
出来ても出来なくても、
どうでもいい
と思ってるんですね。
でもこうやって自分で仮説を立ててそれに対して実証をしてみるっていう思考法を学ぶことは世の中のいろんな場面につながっていく力なんじゃないかと思っているわけです。
もちろん,教員側が専門性をもっている場合は型を教えてはめ込んでしまった方が成果はあげやすいとも思うんですけど。
でもそうじゃない場合はこんな感じで乗り切っています。
④難しいことに挑戦する。
体育祭って応援作ったりする場面があると思うんですけど,そういう時に大切なのって,
「誰にとっても難しい」
ものを選ぶことなんじゃないかって。
というのも,例えば簡単な振り付けのダンスとかだとすると,得意な子はもう飽きてやりがいがないんですよ。
でもこれの難易度が高いと,できる子もやりがいをもって練習するようになるし,お互いに教えあいながらじゃないと完成しない状況になるわけです。苦手な子にはこれまで以上に必死に教えてなんとか形になるように頑張るわけです。
なんで私は体育祭前はYOUTUBE見まくって,子どもらが「ちょっと頑張れば出来そうなもの」を探します。私は中学生を見ているので,高校生や大学生の応援を参考にするとちょっと難易度が高くて良いようです。
難易度が高いと完成しないんじゃないかっていう懸念もあると思うんですけど,その辺はインターネットが今解決してくれてますね。
動画の元のアドレスさえ教えておけば,家で勝手に練習してきますから。本当に子どもたちの楽しいことをやってる時の集中力ってすごいですよ。
私の経験だと,「これやってみない?」って私が提案した一週間後に学校ではほとんど練習していないにも関わらずクラスの大半の子が踊れてるっていう状況がありました。(みんな家で踊りまくってたらしいです)
ただし,これだと何が面白くないって,保護者にとっては何やるかダダ漏れというかね。家で元ネタ流れまくってますから。本番で見たときにあんまり新鮮味がなくなっちゃうんですよね。
もっと強者の保護者になるとですね,
「子どもがあんまりにも見てるもんだから,私まで踊れるようになっちゃいました…」
っていう保護者の方とかもいてですね。
まぁでも親子のコミュニケーションの時間にもなってるのはいいことなんじゃないかなってのは思っています。インターネット使わない手はないですね。
ということで,私が最近思ってる体育祭の時に大切だと思う4つのことを書きました。ご参考にしていただければ幸いです。
追伸
やっぱり日頃から教員自身が面白いものどれだけ見てるかって大切だと思いますよね。本読んで,映画見て。たくさん取り込む毎日を過ごしていたいと思います。今日も読んでくださりありがとうございました!