GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
- 作者: アダムグラント,楠木建
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2014/01/10
- メディア: ハードカバー
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心理学の本なんですけど、ちょっと気になって読みました。
ここに書いてあることを要約するとですね、人には三種類のタイプの人間がいるわけです。
・ギバー…見返りを求めずひたすらに人に与える(ギブする)人。
・テイカー…自分のために行動する人。自分の利益をとる(テイクする)人。
・マッチャー…バランスを取る人。
の三つがいるようで。これを生産性が高い順番に並べるとどうなるか。
これがですね,
1位 ギバー
2位 テイカー
3位 マッチャー
4位 ギバー
になるんですって。面白いのは一番上と一番下がギバーっていうところなんですよ。
これどういうことか,教員なんで学生にたとえて見ましょう。
学生におけるギバーっていうのは,テスト前には人にめちゃくちゃ親切に教えてあげるタイプの子だと思うんですね。級友のために自分の知識を人にどんどん与えるタイプ。
テイカーは「俺ぜんぜん勉強してないわ〜」って言いながら周りを油断させて隠れて自分はめちゃくちゃ勉強するタイプです。
マッチャーはバランスをとって教えるときもあるけど,そうじゃない時もあるみたいな人でしょう。
これを成績順に並べると,どうなるか。
1位 ギバー…人に教えることによって自分も理解が深まった結果,点数が伸びた。
2位 テイカー…自分だけの学習に集中した結果マッチャーには勝ったが,ギバーほど知識を深めることができなかった。
3位 マッチャー…どっちつかず。いろいろ中途半端だった。
4位 ギバー…人に教えていた結果自分の勉強が出来なくなってしまい,結果的に全く点数が取れなかった。
ってことになると思うんですよ。なんとなく,1位と4位にギバーが来る理由が想像できますよね。
この本ではそういう4位のギバーのことを,
「自己犠牲タイプのギバー」
って呼んでるんですよ。成功するのも失敗するのも実はギバーっていう点がすごく面白いなって。
これ先生にも言えるんじゃないかなって。
最近ツイッター上で見ていると,部活の顧問顧問とか担任を拒否するとか,そういう人が増えてきてるみたいなんですね。
私教員になった時に,
「担任と顧問ができなくなったら教師辞めてください」
ってはっきり言われましたからね。そこから考えるとすごい時代が来たなって。
多分なんですけど,顧問を拒否する教師が増えてきている背景って,みんなこの「自己犠牲タイプのギバー」になりたくないからなんじゃないかなって。
教員としてひたすらギブをし続けてきた結果,自己犠牲のギバーになろうとしている。だとしたら,周りからどう思われてもいいから,テイカーになろうとしているんじゃないかなって考えたわけですよ。
確かに最近ツイッターで見かけたある先生は甲子園目指す学校の野球部顧問らしくて。
GW中も練習で全く休みがないそうで,休みたくても休めなくて完全に疲弊しきってるわけです。これだったらもうどう思われてもいいから顧問拒否したいっていう気持ちもわかりますよね。
ちなみに私は今の部活動のあり方とか学校のあり方には疑問をもちながらも
「まっ良いとこもあるよね」
って受け入れている部分があってですね。
上の三つのタイプで言ったらですね,
私はマッチャー
なんじゃないかなって思いましたわ。(一番ダメじゃん笑)
ちなみに一位の方のギバーになる人っていうのは,ちゃんと全体のパイを大きくして自分も利益をとることを考えながら,他人にギブする人のことだそうです。
それになりたいよね、なんとかね。
追伸
今日も読んでくださりありがとうございました。ちなみに、この本の中には
『ギバーは100m走では役に立たないが,マラソンでは大いに役立つ』
とも書いてあって。まぁ今やってることがすぐ報われるわけでもないってことみたいなんです。
色々考えさせられる本でした。