最近この本を読みまして。
色んな方が紹介していて,子育てで話題の本だったので気になって読んでみました。
私なりに概要と感想をまとめてみます。
概要
この本では非認知能力をどのように伸ばすかが述べられています。
非認知能力とは目標に向かって努力するとか,人間と上手くかかわる力といった能力の事です。
計算が出来る、字が書けるなど、IQなどで測れる力を「認知的能力」と呼ぶ一方で、IQなどで測れないこれらの内面の力を「非認知的能力」と呼ぶわけですね。
そして本の中ではこの子ども達の非認知能力をどうやったら伸ばせるのかが書いてあるわけです。
ざっくりいうとそれは
「人間関係」。
つまり,非認知能力は子ども達を取り巻く人間関係が良ければ自然とつく産物であるそうです。
特に子ども達がストレスがかかった時に周りの大人がどう対応するかが重要だそうで。
子ども達が泣き出したときにあやしたり沈めてくれる大人がいる子どもは自然と非認知能力を獲得していくようです。
しかし,最近では子供が泣き止まないとスマホを見せておく親も多いわけで,これは一種のネグレクトであり,人間関係が構築されないことから,そのような環境では子ども達の非認知能力は育ってこないというのです。
感想
本の中ではその土台となる良好な人間関係を作る方法として,アメリカのある地域では3歳までの幼児がいる家庭に専門家が訪問して育児指導をしていると紹介されていました。
私はこれ日本でもやるべきなのではないかと思います。というのも,自分も子育てしていて思うのですが,子育てにおいて3歳までの未就学の間の家庭間の差が大きすぎると思うのです。
ほとんどが母親の経験によって教育が行われるこの期間が,実は人生の不公平を決定づけているのではないかと本書を読んで思いました。
もちろん専門家を家庭訪問させるとなれば行政側もコストはかかりますが,将来的に見ても十分価値が言える投資であることも本書には書いてあります。
今日のニュースでは3歳児を母親が一週間放置して死亡させてしまったニュースが出ていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/94481078a647618f6bd38d02c15fb8bccbd88518
このような虐待のケースもそのような取り組みをすることで確実にその数を減らしていけるのではないでしょうか。擁護するわけではないですが,この母親も子育ての仕方が分からなかったのではないかと推測します。
なんにせよ「大人が対応や見方を変えれば子ども達の未来は変わる」ということを教えられ,かつ乳幼児期の子供に対する大人の対応の大切さを考えさせられる一冊になっております。
興味のある方いましたら是非どうぞ。
本日も読んでいただき,ありがとうございました!