教職者K

30代教員の日々の徒然。

大津の事故について思うこと。

久しぶりに心動かされたニュースが起こった。

 

 

大津で起きた交通事故である。

 

尊い2人の幼児の命が奪われた。このニュースを私は会議前にスマホでなんとなく見ていてのだが,思わず目頭が熱くなってしまった。

 

これまでの人生で何度も「交通事故」というニュースは見てきたわけだが,ここまで心が痛くなった経験はない。

 

なぜこんなにも心を動かされるのか。

 

それは,私が親になったからである。

 

もし娘が事故にあったら…と思うと想像しただけで涙がでてきた。

 

 

私は想像するだけでも暗い気持ちになるが,実際に愛する我が子を失ってしまった親御さんがいるのだと思うと…その心情は察するに余りある。

 

被害にあった子はまだ2歳。これからどんな成長を見せるのか本当に楽しみな子どもたちの未来が一瞬で奪われてしまったのである。

 

また不謹慎かもしれないが,事故を起こした方にも同情してしまった。ニュースを見るからに多分,本当に悪意など何もなく,ただの不注意なのだろう。

 

ほんの一瞬の判断のミスが取り返しのつかない事態につながってしまったわけである。

 

運転していたのは50代と60代の女性とのことだが,これがもし自分の母親だったら…と思うと,他人事だとは思えない。

 

それに運転中の不注意なんて誰にでも経験があるだろう。もしかしたら私自身が起こしていた事故かもしれないのだ。

 

そんなことをずっと考えていたらとても他人事とは思えず,今も事故を起こす怖さと,人の命が奪われる悲しさを思い出して,文章を書きながら涙が出そうになってくる。

 

こんなにも自分とは直接関係しない事件に心から悲しくなるのは人生で初めてかもしれないとすら思う。

 

やはり,「わかる」というのはその人のレベルでしかわからないようである。

 

親となり,その痛みが少しでもわかるようになったことが自分の中でとても幸せなことなんじゃないかと思う。

 

そしてその幸せが続くように,私は日頃の運転を気をつけようと思ったし,学校の交通安全運動で道路に立つこともけして無駄ではないのだと改めて感じた。

 

ニュースを見て改めてそんな自戒の念をもつ。

 

亡くなった2人の冥福を祈り,そっと手を合わせる夜である。