私自身30を超えて思うが、30を超えると急速に肉体的な美しさみたいなものは失われていく。
だからもはやそういう見た目のカッコよさで張り合おうとしても絶対に20代には勝てないし,張り合うだけ無駄である。
そしてここから先のカッコよさというのはきっとそういう見た目の話ではなく、「生き様」みたいなものなんじゃないかと思うのだ。
年を取ってもかっこいい男はかっこいい。それには見た目を超越したカッコよさがある。
ちなみに私の中ではかっこいい男というのは「自分の世界観をもっている」「倫理意識が高い」という二つの条件を満たしている男である。
言うなれば道徳の巨人と言われたチェ・ゲバラ。
そして第16代アメリカ大統領,エイブラハム・リンカーンである。
この2人なんかが私の中でかっこいい男トップ2。徹底して人に与えることに徹するギバーとしての生きざまはかっこいいという他ない。
そしてそんな私の中でのかっこいい男トップ2の中に割り込んできたニューカマーがいるので今回は皆様にご紹介したい。
それが、
である。
(このブログ,アンパンマンの話多くてすいませんね…笑)
先日の放送を娘と見ていたのだが、そのギバーとしてのジャムおじさんの姿がすごかったので書いておきたい。
その回ではアンパンマンはパトロール中であり,パン工場に不在。
そのタイミングを狙ってバイキンマンはパン工場を襲ってくるが、お腹が減ってしまい力を発揮できない。
皆様ならこの場面でどうするだろうか。私ならきっとバイキンマンを無視するだろう。
しかし、ジャムおじさんはあろうことか、家にバイキンマンを招いてパンを振舞うのである。
私は見ていて「ジャムおじさん正気か?」と思わずにはいられなかった。
パン工場という衛生管理の大事な場所にばい菌を連れ込むというその感覚もそうなのだが,そもそもバイキンマンは絶対的な敵のはずである。
その敵にパンを振舞うというのか…。
ジャムおじさんにとってアンパンマンはいわば息子のような存在だろう。
そしてそれを邪魔するバイキンマンはいわば「息子を学校でいじめてるいじめっ子」みたいな存在のはずである。
その男のこれまでの悪行の一切に目をつむり、「まずは腹いっぱいにしてきなよ…」と振舞うジャムおじさんの優しさは私の目にはもはや狂気にすら映ったのである。
そしてお腹がいっぱいになったバイキンマンはあろうことか恩を忘れ、性懲りもなくまたパン工場を攻めに来る。
するとどうだろうか。ジャムおじさんは,
「ちょうどいい所に来た」
とまたしても焼き立てのパンをバイキンマンに差し出し、持ち帰らせたのである。
私はてっきりそのパンがめちゃくちゃ辛いとかそういうオチだと思っていたのだが,そういうことでもなく。
バイキンマンはバイキン城にて持ち帰ったパンを美味しそうにドキンちゃんと食べていた。
私はこの一件から、ジャムおじさんこそが過去最高のギバーではないだろうかと思ったのである。
彼は息子を殺そうとしている人間に小遣いを渡すみたいなことをやる究極の善人だからだ。
そう考えるとジャムおじさんは優しいし、実はかっこいいんじゃないかと思えてきたのである。
パンを作るという一芸に秀でた才能。料理が出来る男は間違いなくかっこいい。
そして休日にはバイクを楽しむワイルドさを併せ持つ。
このバイクのセンス。そしてヘルメットもよく見るとちょっとおしゃれである。
一部「私服がダサい」と酷評する声もあるが、私はこの年齢でこの格好をしているじじいが居たら実はかなりかっこいいんじゃないかと思うのである。
ということで、私が思うかっこいい男の中にジャムおじさんが加わったので書いておきたい。
こういうジジイになりたいものである。
本日も読んでいただき、ありがとうございました!