ではこの前の続きを書いてみたいと思います。
いじめ問題を学校側が認知した後に何をすべきか。
ここから先は状況に応じて順番等は前後する可能性がありますが,大きく考えると二つだと言えると思います。
それが家庭連絡と聴き取りです。
それぞれポイントを書いてみたいと思います。
家庭連絡
あとで子どもが困っていたことを知ったり,学校でのトラブルを保護者が把握していない事態は後々の学校への不信感につながります。
なのでこの段階での家庭連絡は加害者・被害者の家庭ともに必要であると言えるでしょう。
またそれぞれ電話にて伝える内容や気をつけるべきポイントが異なるように感じます。
被害者家庭に。
被害者家庭にはこの段階での子ども達の困り感や,こちらが把握していることを伝えます。
まだ聴き取りや指導を行っていない場合は「学校は指導が入るまでうちの子をどう守ってくれるのか」を求められる可能性があるので,その策をいくつか提示できるように考えてから電話する必要があるでしょう。
いじめで傷ついた子ども達の心のケアが出来るのは教員ではなく,一番は保護者だと思います。
なので,その子を注意深く見てもらい,自死などの最悪のケースを防ぐという意味でも早い段階での連絡が非常に重要であるといえます。
加害者家庭に。
そして加害者家庭にも連絡を入れます。
この連絡は地域によったり家庭環境によって効果が違うので,そのタイミングは会議を開くなどして慎重にした方がいいかもしれません。
というのも,あまりに早いタイミングでこちら側に連絡を入れてしまうと,親から子どもに危害が加えられてしまったり,そのことによって子供が口を閉ざしてしまう可能性があるんですね。
そうなってしまうと,指導がこじれる原因にもなりかねないのです。
「じゃあ加害者側になんて連絡しない方がいいじゃん。黙って聴き取り始めたらいいじゃん」
という話になるのですが,これがそうとも言えなくて。
例えば都市部だったり親の教育意識が高かったりすると,そもそも
親の了承なしに聴き取りを行ったことへのクレームがつく
ことがあるみたいなんですね。
「あんな狭い部屋で大人に聞かれたらそう答えるしかないでしょう」
とか
「先生から急に呼ばれて精神的な苦痛を受けた」
そんな風に本来のいじめとは違うところで学校への不信感を買う可能性があるので,そうならないためにも事前連絡が有効である場合があるようです。
その辺は日ごろの家庭とのやりとりや地域の雰囲気が重要になって来ると言えます。会議等を開きながら慎重に判断する必要があるでしょうね。
聴き取り
そこまで事前に準備をしたら,ここで該当生徒への聴き取りが始まります。
ポイントは二つ。
①事案を整理する。
②聴き取りと指導を一緒にしない。
それについては一度書いてあるので,こちらをご覧ください。
そして家庭連絡と聴き取りを終えて,ここまで来たら,次にこのいじめ問題の最重要ポイントを迎えることになります。
ここがどうなるかが,指導が上手くいくかの大きな分かれ目でになります。
一体この最重要ポイントとは何で,何が行われるのか。
次回,最重要ポイントの章,みんな絶対見てくれよな!
(過剰なアニメみたいなフリで次回に続きます)