教職者K

教育について考えるブログ。

授業に集中して取り組ませるたった一つの方法。

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さて、4月ですね。新しいクラスでの授業も始まっている頃かと思います。

 

新しいクラスが始まって一発目の授業で私が大切にしていることについて今日は書きたいと思います。

 

私が最初の授業で大切にしていること。

 

それが、

 

「なぜその教科を勉強するのかきちんと説明する」

 

ということです。

 

これがあるかないかでは子ども達が学習するモチベーションが全然違うと思っています。

 

「なんのためって受験のためだから」

 

と言ってしまう先生もいるかもしれません。でも私はそんなちっぽけなことのために学問を学ぶとは思っていないんですね。

 

だってもし受験のために勉強しているのだとしたら、受験をしない子や、頑張っても勉強ができない子はその教科を勉強する意味がないということになってしまいます。学問てそんなにちっぽけなことじゃないと思うんですよ。

 

つまり、点数をとることではなく、

 

その学問を勉強することが子どもたちの人生にどう影響する可能性があるのか

 

をきちんと説明してやる必要があると思うんですね。

 

 

私の場合社会科の教師なので、中学校一年生の地理の授業ではこんな話をします。

 

「地理なんてなんで勉強するのか。そう思う人もいるかもしれません。

 

でも先生は、地理を勉強することはけして無駄なことだとは思っていません。

 

なぜなら、地理を勉強することで、

 

自分がどんな人間なのかわかる

 

からです。

 

ちなみに皆さん授業前なんて声をかけますか?

 

『起立、注目、礼』

 

ですね。みんなそれを毎日やっていますよね。

 

でも挨拶の時に「注目」と声をかけているのは、宮城県群馬県だけなんですよ。

 

あなたたちは全国的にみたら圧倒的に少数派です。ほら、1つ自分のことがわかりましたね。

 

他にも例をあげると,お正月に「ナメタガレイ」を食べるという人いますか?結構いますね。

 

それも仙台の人だけです。また一つ自分のことがわかりましたね。

 

日本もですが、世界を見ると自分がどんな人間なのかもっとよくわかります。

 

この中に、路上で物乞いをしたことがある人はいますか?

 

じゃあ靴が買えなくて1日中裸足のまま外で遊んだことがある人はいますか?

 

体育館で運動したことがない人はいますか?

 

いませんね。でも私が昔住んでいた途上国ではそういう人たちがたくさんいました。

 

みんな自分は勉強ができないって思っているかもしれませんが、世界には文字が書けない人読めない人がたくさんいます。

 

みなさんは世界の中で見た時に本当に勉強ができない人なんでしょうか?

 

世界の人と比べたら君たちは圧倒的に裕福で勉強のできる人たちです。このまま勉強を続けたら、もしかしたら将来世界中の貧しい人たちのために手を差し伸べることができる人になれるかもしれません。

 

地理を勉強することはそうやって自分を知って,人のために自分の力を人のために活かすことにつながると先生は思っています。

 

ちょっと地理を勉強する意味がわかってもらえましたか?

 

じゃあわ、これから一緒に頑張って勉強しましょうね。」

 

こんな話をすると、結構一生懸命やったりしてくれるんですよ。

 

歴史でも公民でもこうやって必ず熱っぽく話すことを大切にしています。

 

自分はなぜそれを教えるのか。

 

その答えをもってるかってすごく大事なんじゃないかと思っています。ご参考までに。

 

 

追伸

今日も見てくださってありがとうございます。案外こういう研究授業にならないところがすごく大事なんじゃないかなぁと思うわけです。今日も頑張りましょう!